どうも、会社やめたろー(@kaishayametarou)です。
先日、フリーライターとして初めて、クライアントを訪問しての打ち合わせがありました。
クライアント先を訪問するのは初めてですが、私も八年ほど会社員としてのキャリアを積んでいますし、ライターとしても約八ヶ月ほどのキャリアを積んでいます。
自分で言うのもなんですが、そつなくこなす自信がありました。
しかしその結果がゴミ屑のようだったので取り急ぎ共有のみさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
エピソード0「準備」
訪問当日、私は「会社員時代に履いていたズボンがはいらない」というアクシデントに見舞われつつ、ビジネスカジュアルに身を包んだ。
いつもはパジャマとか着る毛布で仕事をしているので、こんなにビシッとするのは久しぶりである。
「オイィイ……これじゃあまるでデキる会社員みたいじゃないか///」
などと久しぶりにビジネスの世界と接点を持ったような気がして悪い気がしない。
ビジネス用の鞄を用意し、ビジネスカジュアルに身を包み、イリボー(下痢止め)も飲み、クライアントの住所もメモした。
そしてこの時間に出ればクライアント先に15分前にはつく。
完璧だ……。我ながら完璧すぎる。
そうだ。思い返せば、会社員の頃は「絶対に遅れない男」として有名だったじゃないか。まだまだ、腕は衰えていないようだな……。
待ってろ! クライアント!
エピソード1「着座」
予定通り15分前にクライアントの会社へ着いたが、それでは早すぎるだろうとちょっと時間を潰し、5分前くらいに建物に入る。(この辺がデキる!)
受付で担当者の方を呼び出し、会場の会議室へと案内していただく。
会議室にはすでに一人、男性の方が座っていた。
クライアントのお姉さん
「今回のお仕事は複数人で行っていただくので、全員が揃い次第説明を開始します。お好きな席でもう少々お待ちください」
え!? 今回のプロジェクトって、私一人じゃないんだ!
突然のチーム制に多少動揺したが、大丈夫。複数人でこなすプロジェクトの経験も積んでいる。ありがとう会社! 訳のわからないクソみたいな新人だった私に仕事というものを教えてくれてありがとう!
今更会社という物のありがたみを感じつつ、席にこしかける。
ん、待てよ。なにかおかしい。
なにか、違和感がある。そう、この男性との位置関係になにか違和感が……。
クライアント先についた時から緊張でバックバクだった心臓に手を当て、落ち着かせる。
落ち着け……冷静に状況を分析するんだ。そう、まずは自分の周りを観察するんだ。場の空気、置いてあるもの、座っている席……。
上座である。
何ぃ!?
めっちゃわかりやすい席の並びをしているのに、よりによって超上座に座っちまった!
まぁこちらは会社を訪問している側なのだから上座に座ってもいいっちゃいいんだけど、今回は仕事をもらっている側だし、できれば上座以外のところに座った方がよかったかもしれん!
しかも、先ほどのお姉さんは「全員が揃い次第説明を開始します」と言っていたのでまだ何人か来る可能性がある!
一番ライター経験が浅い(推定)のに、一番偉そうな席に座っちまったぜ……。
まぁいい、些細な問題だ。任務を続行しよう。
エピソード2「忘却」
そしてライターが揃い、いよいよ打ち合わせが開始された。
ライターは私を含め4人。私以外全員がなかなかデキるライターという感じだ。
落ち着け。気圧されるな……。私も八ヶ月弱のライターとしてのキャリアがあるじゃないか。
ツイッターでもたくさんのライターさんとつながっている。心強いじゃないか。
よし、いいぞ。落ち着いてきた……。
まずは鞄の中から筆記用具を取り出そう。筆記用具はライターの基本アイテム。まずはそれを装備して戦いに備えるんだ。
ノート忘れた。
やべぇえぇええ!www 打ち合わせなのにノート忘れちゃったよ!
クライアントとの打ち合わせに向かう際の持ち物として、
財布
Suica
ノート ←
くらいの優先順位の高さにあるノートを忘れてきただと!?
「何もいらない打ち合わせと言われても、最低限ペンとノートだけは持って行けよ。あとは、自分の予定が確認できるものな」
とか後輩に指導していたエリート会社員のやめたろーはもういないのだ。
っていうかノート忘れるて。「それだけ持ってくればOK」くらいのレベルじゃん。
3時間前の私! 「ウォーキングデッド」を観ている暇があったら今すぐノートが鞄に入っているか確認するんだ!
落ち着こう。どうにかなるはずだ。なにか、紙ぐらいバッグに入っているだろう。
む!?
そうだ、スケジュール帳だ!
デキる会社員も、ノートを忘れてしまった時スケジュール帳にメモとかしているじゃないか!
っていうかスケジュール帳の後ろの方にある白紙の紙ってこういう時のためにあるんだ!
やったぜ。
アアアアァァァアァァァアアアア!!
イラストレーター、トミムラコタさん(@cota0572)のスケジュール帳だぁああ!
とても可愛らしくて気に入っているスケジュール帳なのだけれど、ビジネスシーンに使うのはいかん!
完全にインターンの大学生みたいじゃないか!
他のライターさんは案の定、黒いシックなメモ帳とか用意してるし。
もうダメだ。帰ろう。帰るしかない……。
エピソード3「ライターテスト」
打ち合わせに参加せずに急に帰ったらそれこそゴミライターなので、なんとか踏みとどまり打ち合わせに参加する。
落ち着け。
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ
ところで今回のプロジェクトは、内容としては添削のお仕事である。
他の人が書いた文章を、判定基準に従って添削するみたいな仕事だ。
クライアントのお姉さんから、判定基準要綱の書かれた紙を受け取る。
ふむふむ、なるほど。こういうわけね……。
クライアントのお姉さん
「それでは練習として、今からお渡しする文章の中で自分が一番好きだなと思う文章を選んでください」
ふ、実力テスト、というわけか……。
私は5歳くらいの頃から親の本棚にあった東海林さだおのエッセイとかを読んでいる。
そして小学3年生くらいの頃には「もものかんづめ」「さるのこしかけ」「たいのおかしら」と、俗に言う「さくらももこ初期エッセイ三部作」と呼ばれる本を熟読していた。
ライターとしてのキャリアはまだ八ヶ月弱と短いが、文章には生まれて間も無い頃から親しんでいる。
大丈夫だ。実力は十分にあるはず。
渡された4つの文章に目を通す。仮に、ABCDとする。
どの文章も結構よく書けていて好きだ。
だけど、Cが若干よく書けているような気がする。
そうか、分かったぞ。
これは、「実はどの文章も良い文章なんです!」ってやつだ。「全員正解です」みたいな。
ふふ、ライターテスト、恐れるに足らず。
クライアントのお姉さん
「それでは、どの文章が良かったか、それぞれ挙手でお答えください」
挙手の結果
A:1人
B:0人
C:1人(私)
D:2人
ふむ、分かれたな。まぁ、おそらく全部正解だからな。
クライアントのお姉さん
「それでは答え合わせですが……実は、この4つの文章は全てそれほど悪くないんです」
そぉら、おいでなすったw
クライアントのお姉さん
「ですが、この中で一つだけ、明らかに劣っていて選んではいけないものがあります。それはCです」
ファッ!?
クライアントのお姉さん
「Cだけはこの中でも稚拙な文章であり、選んではいけません」
お姉さん……。なんで挙手制にしたんや……。わし、もうこの会議室で息できんわ。空気を消耗するのが申し訳ない。
帰ろう……。帰るんだ……。
クライアントの上役らしき人
「テスト、お疲れ様でした。ライターテストの結果はあくまでデモンストレーションのようなものなので、気にしないでください」
!?
ふふ、優しい人いたぞ。そう。そうだ。これはあくまでテストだ。本番をきちんとやればいい。
クライアントの上役らしき人
「ただ、Cのような文章は明らかに劣っているので、選ばないようにしてください」
もうやめて! やめたろーのライフはゼロよ!
まとめ
今回はあくまで事前説明会とライターテストだけで、本当の仕事は後日になります。
でも正直言ってもう真っ白な灰に燃え尽きたので、この週末で体を癒そうと思います。
終わります。
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