【ライター生活】やめたろー、取材先で怖い目にあう

フリーランス

どうも、会社やめたろー(@kaishayametarou)です。

 

先日、東京を離れて三泊四日の取材旅行に行ってまいりました。

 

取材先ではインタビューなどを中心に取材を行い、色々と勉強になった部分や大変な部分もありました。

 

とはいえ全体的にとても楽しく仕事をさせていただいたのですが、ひとつだけ、大変怖い目にあいました。

 

第1章「不穏」

一日目は、夕方ごろに現地入りし、軽い打ち合わせだけをして駅前のホテルに泊まりました。

 

そして、二日目。取材を終えた私は山奥の集落にあるゲストハウスに案内していただきました。

 

これから二日間、私の滞在先になるゲストハウスです。

 

そこは今回のクライアントさんが運営しているゲストハウスで、現在は誰も利用していないとのこと。

 

夏休みなどには東京の大学生が遊びに来たりする大変人気なゲストハウスで、私はここに泊まることも今回の取材旅行の楽しみの一つでした。

 

そのゲストハウスは、いわゆる山奥にある空き家を改修して作られた古民家ゲストハウスという感じで、そういう雰囲気が好きな人にはたまらないゲストハウスなのだそうです。

 

私は別に古民家ファンというわけではありませんが、いつもとは違った場所に泊まれるワクワク感に包まれていました。

 

実際にゲストハウスに到着すると、なるほど、とても雰囲気のある古民家であり、思ったより大きい。

 

電気や水道などの使い方を聞いて、とりあえず今日は解散という流れとなり、私が玄関前までクライアントさんを見送りに行った時でした。

 

 


「では、今日はありがとうございました!」

 

 

クライアントさん
「こちらこそです! では明日、9時くらいにまたお迎えにあがりますね」

 

 


「承知です! お待ちして」

 

 

近所のおじさん
「おおー? 誰かね?」

 

 

近所のおじさんが登場しました。

つなぎと長靴をはいて、いい感じに近所のおじさんという感じです。

 

 

クライアントさん
「あ、関根さん(仮名)。こちら東京からいらしたライターさんで、二日間ここ泊まるんだよ」

 

 


「あ、やめたろーともうします」

 

 

関根さん(仮名)
「ほいね! ゆっくりしていき」

 

 


「ありがとうございます!」

 

 

クライアントさん
「関根さん、牛どうよ。元気になった?」

 

 

関根さん
「おー、なんも問題ねがった! 今朝もよ、すっかり元気で…………」

 

 

クライアントさん
「……ん? 関根さん?」

 

 


「?」

 

 

関根さん
「……」

 

 

クライアントさん
「関根さん、どしたね」

 

 

関根さん
「この家、誰かいるだか?

 

 

クライアントさん
「え? いや、今はライターさんだけだよ」

 

 

関根さん
「いや、誰かいるっぺや。今二階で誰か動いたど」

 

 

 

!?

 

 

 

クライアントさん
「え? いやいや、そんなはずねーっぺ」

 

 

関根さん
「嘘じゃねって! ほら! また動いた!」

 

 

クライアントさん
「どこ?」

 

クライアントさん
「……なんもいねーじゃんか」

 

 

関根さん
「あれー? なんか白い服を着た人が立ってたんだけどなー」

 

 

クライアントさん
「関根さん、目ぇ悪くなったでねか?」

 

 

関根さん
「おらも歳だべか!? ぐあっはっはっは!www」

 

 

クライアントさん
「いひひひひwwwww」

 

 

 

 

 

 

やめて。

 

 

第2章「気配」

待って、めちゃくちゃ怖い。

 

 

さっきまで

 

「へへ、田舎のゲストハウスで宿泊なんて、あんまりできない経験だし、ライター冥利に尽きるって感じだね☆ウホホ」

 

とか思ってたのに、いまや恐ろしさしかないわ。

 

 

クライアントさん
「じゃあ、やめたろーさん、明日またよろしくお願いしまーす」車ブーーン

 

 

待って。

 

 

関根さん
「んじゃま、ごゆっくり。ここは周りに人住んでねーから、なにかあって叫んでも聞こえねーけどもw んじゃ」スタスタ

 

 

 

待って!!!!

 

 

もう嫌や……。

 

街灯とか全然ないところだから、よく考えたら家の中めちゃくちゃ真っ暗だし……。

 

とりあえず私は全力で家中の電気をつけました。

 

そして、宿泊用に用意された部屋に入り、その日の取材内容をまとめ始めました。

 

しかし、なかなかはかどりません。

 

さっき関根さんが見ていた部屋はこの部屋だし、どう考えてもなんか気配がする。

 

いや、私は霊感などがまったくない人間なので100%錯覚なのですが、あんな会話があった後では色々考えてしまう。

 

 

今振り向いたら白い着物を着た何かが立っているんじゃないか。

扉の方を振り向いたら、半ズボンの男の子が立っているんじゃないか。

 

とても広い古民家の一室で一人。よく考えたら超怖い。

 

もうだめ、怖すぎる……。

 

 

 

 


「ドサドサァ!!(迫真)」

 


「ひぃ!」

 

 

 

雪国で雪があるので、適宜雪が屋根から落ちて音がするし。

 

耳をすますと、凍るのを防止するため出しっぱなしにしている水道の「ぴちょぴちょ……」みたいな音がするし。

 

水道の音が急に「ぴちゃん! ……」とかって止んだりするし。

 

(アカン)

 

第3章「追撃」

結局その日はろくに作業ができず、「どうトイレの回数を少なく済ませるか」だけを考えて過ごしました。

 

そして無事に朝を迎え、クライアントさんと再会しました。

 

 

 

クライアントさん
「どうでしたかー? 住み心地は」

 

 


「あ、そすね。快適でした」

 

 

クライアントさん
「寒くなかったです?」

 

 


「あ、寒くはなかったです。ただあの、なんていうか……ちょっと怖かったですw」

 

 

クライアントさん
「あー、そうかもしれませんねぇ。そういえば、あそことはまた違うゲストハウスの話なんですけど」

 

 


「はい」

 

 

クライアントさん
「そこも私共が運営していたゲストハウスだったんですけど、そこに一人の大学生が長期滞在をしたんですよ。Iターンの練習みたいな感じで」

 

 


「えぇ」

 

 

クライアントさん
「でも、一週間くらいした頃かなぁ。その大学生の彼がね、“ごめんなさい、もう帰らせてください”って言うんですよ」

 

 


「え、えぇ……」

 

 

クライアントさん
「で、どうしたんだろう? 田舎暮らしが嫌になっちゃったかな? って思ったので聞いてみると、どうもね、違うらしいんですよ」

 

 


「……」

 

 

クライアントさん
「どうもね、出たらしいんですよ。しかもたくさん

 

 


「え……出たって……」

 

 

クライアントさん
「なんか、色々。でね。その大学生には別の部屋を用意してあげてそのゲストハウスは引き払ったんですけど、よくよく家中を確認してみると、そこらじゅうに盛り塩がしてあるんですよ。私たちはした覚えがないのに」

 

 


「あ……あ……」

 

 

クライアントさん
「でね、よくよく確認してみたら、そこ、実は以前診療所で……。まぁその、病院だから。色々ね? うん……」

 

 


「……」

 

 

クライアントさん
「だからね、そのゲストハウス……今はもうないんですよ

 

 

 

 

 

 

なんで今その話したの!?

 

第4章「落涙」

クライアントさんからまさかの追撃を食らった私はその日も古民家ゲストハウスに泊まりました。

 

もう、昼間のクライアントさんの話がフラッシュバックしまくりで、完全におしっこ漏らしそうでした。

 

多分ちょっと泣いた。

 

その日はいよいよ怖くて部屋の電気をつけっぱなしで寝ようとしましたが、なかなか寝付けず、寝不足で翌朝を迎えました。

 

終章「後日談」

いよいよ最終日、眠気まなこで取材を終えた私は、新幹線に乗るためにクライアントさんに送っていただきました。

 

 

クライアントさん
「どうですかー、いい記事書けそうです?www」

 

 


「そうですねーwww 多分大丈夫だと思います。頑張ります」

 

 

クライアントさん
「今回の取材旅行は楽しかったですかー?」

 

 


「いやー、料理もおいしいものをいただきましたし、楽しかったです。ただやっぱり夜は怖かったですねw クライアントさんもあそこに泊まったことあるんですか?」

 

 

クライアントさん
「ありますよー」

 

 


「お一人で?」

 

 

クライアントさん
「いやぁ〜絶対に一人では泊まりませんよw」

 

 


「えっ?」

 

 

クライアントさん
「だって…………」

 

 


「ゴクリ……」

 

 

 

 

クライアントさん
「怖いじゃないですか」

 

 

ファーーーーwwww

 

まとめ

取材旅行自体は勉強にもなりましたし、大変有意義なものでした。

 

しかし、夜泊まるところだけはとても怖かったです。

 

古民家ゲストハウスは複数人で泊まるべき。

 

それが今回得た教訓です。

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