どうも、会社やめたろー(@kaishayametarou)です。
私、貴志祐介(きしゆうすけ)さんという小説家の作品が大好きなんですよ。
どれくらい大好きかというと、全作品を読んでいるのはもちろんのこと、同じ作品を繰り返し何回も読んでいるほどに好きです。
漫画化された作品も全部読んでいますし、映画化されたものも全部観ています。
もうとにかく好きなんですよ……。一番好きな作家さんです。
そんな私がおすすめする貴志祐介作品をまとめてみました!
貴志祐介さんの面白い作品をたくさんの方に読んでいただきたいです。
ですので、あえて! あえてですが「おすすめではない作品」についてもまとめさせていただきました。
ではさっそく行きます!
クリムゾンの迷宮
一番最初におすすめしたい作品はこれ! 「クリムゾンの迷宮」です。
これは「ゼロサムゲーム」と呼ばれる「最後の一人になった人が勝ち」という性質を持ったゲームのお話です。
もうこれがとにかーーーーく面白いです!!!
この小説はおすすめして「つまらなかった」という感想をもらったことがありません。全員が「面白い」と言っていました。
読書嫌いの方、または読書をしたことがない方にも私はこの作品を最初におすすめしているのですが、この作品がきっかけで本を読むようになったという人も多いです。
それくらい面白いんです。一度読み始めたら徹夜必至。
グロテスクな表現が多いのでそういう描写が苦手な方にはおすすめできませんが、逆にそういう描写が大丈夫な方であれば絶対に読んで欲しい作品です。
私はもう多分20回以上は読んでいます。小説でこんなに読み返している作品は他にありません。
読後感がとても独特なんですよね。そういう余韻が残る小説作品ってそう多くはないと思います。
「バングルバングル」と呼ばれるクリムゾン色に染まった迷宮で繰り広げられる9人の男女によるサバイバルホラー。
貴志祐介作品であれば絶対おすすめの作品です。
漫画版もあります!
青の炎
こちらは「クリムゾンの迷宮」とどちらを先に持ってこようか迷ったくらいの傑作中の傑作です!!!
二宮和也さん主演で映画化もされているので、そちらをご覧になったことがある方もいるかもしれませんね。
「青の炎」は高校生が主人公の小説で、時々「青春」みたいなカテゴリーにあることがあるんですが、個人的には超一級品のミステリー作品だと思っています。
最愛の母と妹と自分の幸せな3人家族の元にやってきた、離婚したはずの父。その「異物」を排除するために、主人公である櫛森秀一がある計画を立て始める……という作品です。
こちらも読後感が非常に印象深い作品です。
初めて「青の炎」を読んだ当時、私もちょうど主人公秀一と同い年の17歳でまさに主人公と同化するように作品を読んでいた記憶があります。
こちらも大人になってからも何十回と読み返している作品です。それくらい面白い。
主人公の感情が突き刺さるように胸に迫ります。
ちなみに私は映画版「青の炎」も大好きで、こちらは多分100回以上観ています。誇張ではなく。
おかげで今でも嵐の中では二宮さんファンです。
映画版はこちら
黒い家
こちらは貴志祐介さん作品の中でも最恐と評されることの多いホラー作品です。
第4回日本ホラー小説大賞作品。
もうとにかく怖いです!
幽霊系の怖さではなく、常軌を逸した人間の怖さを描く作品の中でも頭一つ抜けた怖さを持っていると言って良いでしょう。
生命保険会社の社員である若槻慎二は、顧客の家に呼び出されてあるものを見てしまいます。
そのあるものとは子供の首吊り死体。顧客は死亡保険金の請求をするが、それに不信感を抱いた若槻は同時に調査を開始する……というような内容です。
とにかく、夜は読めません。
一体どうやったらこんなに怖い作品が書けるのか。
同じ小説書きとして畏敬の念を抱かざるを得ない、ホラー界に燦然と輝く名作です。
新世界より
日本SF大賞を受賞した貴志祐介としては珍しい「ファンタジー」ものです。
ただし、ただのファンタジーではありません。
ネタバレになってしまうのであまり詳しくは書けないのですが、とにかく、こんな小説読んだことがない! と驚く作品です。
序盤はハリーポッターを彷彿とさせるようなファンタジーとして物語が進むのですが、随所にどこか仄暗い雰囲気が漂います。
そしてその正体が明らかになるある事件が起きます。
それ以降はもう読む手が止まりませんでしたね。
「新世界より」は単行本だとすごく重たかったのですが、とにかく読みたくて当時大学生だった私は毎日カバンに入れて暇さえあれば読んでましたw
それくらい面白い。
形容するならば「ダークファンタジー」というジャンルが一番近いのかなと思った作品。漫画化やアニメ化もされています。
なにげなく出て来た言葉やキャラクターに伏線が潜んでいるのは貴志祐介さんらしさ全開!
貴志さん作品の中でも特に分厚い一作ですがとにかく面白いのでもっと読んでいたかった! そんな作品です。
漫画版もあります!
天使の囀り
貴志祐介さん初期ホラーの傑作の一つ。
「こんなに怖くて気持ち悪い小説ってあるか?」と当時大学生だった私はそのおぞましさに戦慄しました。
人間の根幹を揺るがすような、その恐怖の正体を描き切る筆力は本当に素晴らしいと思います。
貴志祐介さん作品の中で個人的には一番グロテスクな作品です。
ミステリー要素もあるので、ミステリー好きにもおすすめできるかもしれません。
悪の教典
直木賞や本屋大賞など、様々な賞にノミネートされ、伊藤英明さん主演で映画化もされた問題作!
サイコキラーの高校教師が教え子数十人を惨殺するという非常にショッキングな内容の小説です。
しかし、ただ人が人を殺すところを描くのではなく、しっかりとエンターテイメント性を持たせているところが貴志祐介さんらしいところです。
とにかく、主人公ハスミンこと蓮実聖司(はすみせいじ)の造形がお見事です。
連続殺人鬼である蓮実聖司がなぜ教え子を惨殺するまでに至ったのか。その辺りの描写はさすがとしか言いようがありません。
そしてこの小説も終わり方が非常に印象的な作品でもあります。
サイコキラー蓮実聖司の恐ろしさに戦慄する一冊です。
漫画版もあります!
映画にもなっています。
悪の教典 DVD スタンダード・エディション/DVD/TDV-23093D
ダークゾーン
こちらは一風変わった小説で、「ファイアーエムブレム」や「タクティクスオウガ」のようなシミュレーションゲームのような世界観の小説です。
一番近いゲームは「将棋」ですかね。
将棋ペンクラブ大賞特別賞も受賞していますし。
貴志祐介さん作品の中ではかなり変わった作品なので酷評されることもありますがシミュレーションゲーム好きな私は十分楽しめました。
ラストが少し安直かなぁという気がしなくもないのですが、それでも本文中は夢中になって読めます。
十三番目の人格 ISOLA
貴志祐介さんのホラー文庫デビュー作です。いわゆる多重人格ものですが、その中でも群を抜いている印象があります。
ただ、すみません!
この作品はすごく昔に読んだので正直そこまで内容を細かく覚えていないのですが、たださすがの面白さだったのをよく覚えています。
多重人格ものって同じような展開になりがちなのですが、「十三番目の人格」はその中でもやっぱり違うなと思った記憶があります。
「面白くなかった」という記憶はまったくないので、各種レビューなどを参考にして読んでみていただければと思います!
おすすめではない作品
ここからは、あえて! あえてですが「おすすめではない作品」について書かせていただきます。
ただしこれはあくまで私個人がおすすめではないと思っただけで決してつまらない作品というわけではありません!
雀蜂
スズメバチに命を狙われる主人公の格闘を描いた作品です。
物語の舞台設定がかなり限定されていて、その中でどう生き残るかというサバイバル要素を持った作品です。
こちらはレビューなどを見ると「貴志祐介さんらしくない作品」と書かれているのですが、この感想には私も同意する部分があります。
重厚な物語作りが特徴の貴志さんらしさが少し薄い作品なのかなぁと感じました。
他の作家さんが書かれた作品だったら楽しめたかも! と思いました。
防犯探偵・榎本シリーズ
貴志祐介さんは、実はシリーズ物も執筆されています!
その名も「防犯探偵・榎本シリーズ」です。
防犯グッズ店主で防犯コンサルタントの榎本径が主人公の密室物のミステリーです。
基本的に「短編」で「一話完結物」が多いですね!
短い時間でサクサクっと読めるのは貴志祐介さんの作品では珍しいかもしれませんね。
しかしだからこそ、貴志祐介さんの持ち味(だと勝手に私が思っている)である重厚な世界観とエンターテイメント性が少々損なわれているのかなと感じています。
ですから、「防犯探偵・榎本シリーズ」は私の中ではそこまでおすすめではないのかなーと感じています。
シリーズの作品としては以下の作品があります!
「硝子のハンマー」
「狐火の家」
「鍵のかかった部屋」
「ミステリークロック」
「鍵きのかかった部屋」は嵐の大野智さん主演で連続ドラマ化もされました!
そしてすみません、貴志祐介さんの作品は全部読んでいると豪語したのですが最新刊の「ミステリークロック」だけは未読でした……!
時間を見つけて読んでみようと思います。
番外編:エッセイも面白いよ!
貴志祐介さんは実はフィクション作品の他にもエッセイを書いたりもしています!
極悪鳥になる夢を見る
貴志祐介さん唯一(今の所)のエッセイ集です。
フィクションとはまた違った語り口で語られるエッセイは貴志祐介さんファンなら必読! です。
貴志祐介さんの人となりが知れる貴重な一冊です。
小説指南本も!
そうそう! 忘れていました。
貴志祐介さんは自身の創作技法について書いた小説創作の指南本も書かれています!
エンタテインメントの作り方 売れる小説はこう書く
こちらはwebで連載されていたものをまとめた本になっており、貴志祐介さんがどのように作品を書いたりアイデアを考えたりされているのかを知る事ができる貴重な一冊です。
小説家志望者の方で特にエンターテイメント性の強い作品を書いてみたいと思っている方はぜひ!
まとめ
貴志祐介さんの作品はどの作品も面白いです!
その中からおすすめの本について書かせていただきました。
貴志祐介さんの作品は世界観に没入するとドンドン読み進めてしまって止め時が分からなくなってしまいますので、ぜひじっくり読める時間を確保して読み始めていただければと思います!
やめたろーでした。
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